2013年10月28日
Samskara(サムスカラ)
“Samskaras”はヒンドゥ―教において最も重要なサンスクリット語の一つです。
人は最後のサムスカラに取り組むことで、ヨガ(ハイヤーセルフ(魂の高次元の部分)との調和)の境地に達すると言われています。
“ヨガ”を行ったり、“自己変革を遂げる”ことの本質的な目的とは
思考感情から成るsamskarasを取り除くことにあります。
そういうわけで、自分自身を知りたい、
もっと言えばハイヤーセルフを知りたいと思うなら、
自身のsamskarasの仕組みを理解することはとても大切なことです。
サムスカラの基本的な仕組み
ある場所で自動車事故をおこしたとします。
それからしばらく、その場所を通るたびに不安感を覚えるでしょう。
その事故のことを思い出しただけで不快な気分になるかもしれません。
心に刻み込まれた、このトラウマ的な刻印(キズ)のことをサムスカラと呼びます。
それ以降、その事故現場を通るたびに感じる“不安な気持ち”を
“リアクション感情”、もしくは単に“感情”と呼びます。
事故を思い出しただけで“不安感”を覚える、これがサムスカラの魔力です。
例えば...
ある女性が16歳の時に父親に強姦され、心理的に傷を負ったとします。
この傷をサムスカラと呼びますが、それ以降、彼女の男性への関わり方は
二度と同じままであることはないでしょう。
この傷痕により、人生のいろいろな場面で、
彼女の情緒行動は深くその影響を受けるでしょう。
それが、サムスカラに大きな力を与えることになるのです。
サムスカラに影響された情緒行動が、
新たなサムスカラを生み出すことは珍しくありません。
サムスカラとは激しく感情が揺さぶられた結果、心に刻まれた刻印なので、
人は大なり小なり複数(無数?!)のサムスカラを持っています。
昨日のブログでナンシー先生の言っていた
「玉ねぎの皮を一枚一枚向くように、
核となる出来事にたどりつく必要があるのだけど、...」
というのはそういうことです。
人生においてサムスカラが沈黙したままでいるということはありません。
意識的にせよ無意識的にせよ、全てのサムスカラは明るみ出たがっています。
サムスカラは私たちが自覚している如何に関わらず
深ぁいところから、癒されるまで永遠に叫び続けているのです。
さて、先ほどの女性が3歳の頃に被害にあったとしましょう。
小さい子どもは自分の身に何が起こったのか理解できないので、
さらに恐ろしいトラウマとなってしまします。
この恐ろしい体験は、幼い子にとってとても耐えきれるものではなかったため、
彼女の意識下から完全に拭い去られてしまします。
16歳の少女に起こったよりも大きな精神的負荷を負ってしまうのですが、
この場合、サムスカラは完全に無意識下にあります。
やがて大人になって、彼女の情緒や性生活は
自覚されない隠れたトラウマによってむしばまれていきます。
男性を避け続けたり、あるいは執拗に追い回すなど、
彼女の“自由意志”に反した不条理な生き方をするかもしれません。
骨盤のあたりに問題を抱えるかもしれませんし、
子どもを欲しいと思っても流産してしまうことがあるかもしれません。
無意識下の深ぁい場所(サムスカラ)を見ていかなければ、
どうして彼女の人生が厄介なことだらけなのか、
理解することはできないでしょう。
私たちがハイヤーセルフを見出すためには
サムスカラを自覚し、それを癒していくことが必要になります。
ナンシー先生のようにヨガでそれを体験する人もあるでしょう。
カウンセリングを受けることによっても可能でしょう。
クレアヴィジョンではISISという方法を使ってサムスカラと向き合います。
いずれの場合も根気がいります。
ほとんどのサムスカラは、「覚えていたくない、思い出したくない」
という心の傷なので、傷口をこじ開けることは心身ともに苦痛を
伴います。
それでも私はやる価値があると思っています。
Posted by 富元 祥子 at 16:06│Comments(0)
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