はじめて“白”を感じた瞬間

富元 祥子

2013年10月21日 08:05


みなさんは“白”という色に、どういったイメージをお持ちですか?

純真無垢、清い、誠実、真実、幸せ、新しい…などでしょうか。
場合によっては孤独や薄情、空虚などのマイナスなイメージを
連想することもあるかもしれませんね。

古来より日本では神事や仏事の際に白を着る風習がありますが、
昔も今も白という色には、汚れていない、もしくは汚してはいけない
という気持ちにしてしまう力があるのかもしれません。

さて、これからお話しするのはオーストラリアでの出来事...

その日は全員が白い服を着て、
プラクテイスをするという特別な夜でした。

そういう日は冬至や夏至の日を含め、年に数回しかありません。

普段はキャンドルを灯すことはないのですが特別なプラクティスを
する時はお堂の中央にキャンドルを灯すため、
いつにも増して神聖な気持ちになります。

その時が私にとっては初めての“特別なプラクティス”の夜でした。

そしてヴィジョン・スペースといって、2人1組になり向かいあって座り、
第3の目を使ってお互いを感じたり、あるいは自分の頭上のクオリティーを
感じとっていくプラクティスを行います。

その夜、私は初めてある経験をしました。

白(white)という色のクオリティーを体で感じられたのです。それはまるで、海水浴で感じる海水のしょっぱさや、水の温度、水が皮膚に触れる感触を感じるのと同じように

“白”のピュアな感じや、透き通る感じ、そして優しく包まれる感覚を体で、
正確にはvirtical(頭上に伸びる軸のようなもの)を通して感じたのです。

私の表現力ではなかなかうまく言い表せないのですが、
単に色やイメージとしてだけの白ではなく、
白の持つ性質に実際に触れられた感覚がありました。

まるで、熱いとか冷たいというのを感じるように。

正直なことをいうと、それまでは白という色に対し、
なんとなく味気ない感じがしてあまり好きではなく、
仕事用に白いシャツを買うことはあっても、
プライベート使用で白い服を買うことはほとんどありませんでした。

が...その経験をして以来、普段の生活の中で
“白のクオリティー”が必要だなと感じたり、
「あっ、今日は“白”を着ていきたいなぁ」と
思うことが、以前よりも多くなりました。

古今東西、古より神事や仏事で“白い色”が尊ばれている理由が
わかったような気がします。

今日は月曜日。
気持ち新たに、白い服で新しい週をはじめるのもいいかもしれませんね。